2011年12月6日火曜日

facebookが生み出すもの


こんなふうに「こと」が始まるのだろうか?
と思うことがありました。

と、いきなり本題に入りそうは書き出しなのに、まずは近況の報告から。

今、会社でデスクミトンを売出し中です。
一週間前にネットショップをオープンしました。

サイトのオープンというと、この時点で力尽きてしまうパターンが多く、自分自身がそうならないように戒めないといけませんが、一つの区切りであることは間違いありません。

今から思えば、発想から発売開始まで濃密な6ヶ月間でした。
とはいえ、チャレンジ好きの自分の回りにいるのは、自分と同じタイプの人間なんでしょう、楽しく乗り切ることが出来ました。ただただ、感謝、感謝です。

さてと、これから先どうやっていくかを考えなくてはなりません。もちろん今まで何も考えていなかったわけではありませんが、ちょっと整理をし、仕切りなおしてみます。

今までは、製品を企画開発し販売の準備をするという、比較的ゴールと道筋が明確な作業ばかりでした。その結果も、多くの方のご尽力をいただきながら、良いものを作ることができたと自負しています。

一方、これからは「売る」ことがゴールです。(もっと長期の崇高な?ゴールもありますが..)ゴールは明解なのですが、それに至る道筋は定められたものがなく、ひとたび道を誤ったり、やるべきことを疎かにすると、とたんに険しい道になることが予想されます。

良いものが世の中に溢れかえっています。またネット上にはジャンクな情報も溢れかえっています。情報を欲する人に与えるという単純なことをしたいのですが、ネットの時代とて大変な思いをします。おそらく販売に携わっているすべての人が悩んでいることでしょう。従来のメディアはそれに対して、あざとく提案をしてきます。

あなたの商品をセレクトされた情報のように紹介するからお金をくださいということです。一見広告とは見えない方法で視聴者や読者に訴求するペイドパブリシティというやつですね。電波や紙面の切り売りは、自らの価値を下げる行為だと思うのですが、まかり通っているようですね。

魅力のある提案もありましたが、到底元が取れそうにない金額ですので、今のところ全て却下となっています。綺麗事は言ってられませんが、もともとネットで売る体験をノウハウとしていくことが本プロジェクトの目的のひとつです。お金を使って従来メディアに頼ってはノウハウとは言えないわけです。

とにかくネットで売るために、情熱と時間を費やさなければなりません。

それはそうと、冒頭の「こと」の始まりの予感の話です。
ここ数カ月、facebookをきっかけとした出会いが多くなっていますが、その中に何人か自分にないものを持っているスゴイ人がいます。(あ、厳密にいえば皆だ)

その中の一人に同業者といいますか、自分と同じ領域であるWebプログラムの世界に精通した人がいます。システムとWebビジネスにおいてセンスの光る人で、時代の先端を走ってきた人です。
もし自分が中央で勝負をしていたら、彼と同じように時代の先端を目にすることができただろうか?一緒にいると、そんな淡い夢を見させてくれる臨場感のある話を耳にすることができます。

そんな心のグルから、とあるプロジェクトを一緒にやらないかというお誘いがありました。すぐに売り上げが立つ「仕事」ではなく、自由にやれる自主企画です。自由にやれるからこそ自分にとって価値があるプロジェクトです。

こんなきっかけを生むfacebookは凄い。少なくとも官による起業支援より成果を生んでいるのは、実感として間違いないと思います。

2011年11月14日月曜日

facebookページ


デスクミトンのfacebookページを作っています。今日現在でいいねが40人。寒さを実感する季節にならないとなかなか動きも悪いのでしょうが、正直もう少しいいねが欲しいなというのが実感です。

今回、「いいね」を獲得するにあたり、ちょっとだけ方針を設けました。facebookは人と人のつながりで良いものが広がっていく世界ですから、基本的に知人に紹介して「いいね」を獲得するのが基本だと思います。地域密着のビジネスならあたり前すぎて語らないレベルの話ですが、地方から全国に向けた展開を考えた場合、知らない人が話題にするくらいでなければホンモノではないだろうと考えました。
そこで今回、自分自身は「いいね」をしていません。(まぁ、いずれすることになると思いますが、自分の発言回数や友達の人数を考えると、影響はわずかであるのは目に見えているのですが…)
知らない人が話題にするにはどのような方策を取っていけばいいのか?ハードな課題ですが、そのほうが頭が回りだすというものです。そんな課題を設けてみたわけです。

やったことは、前回のプレスリリース。
これによる、効果的は皆無に近いですね。利点はさまざまなニュースサイトにニュースが掲載されるので、公開後間もないサイトでもそこそこ検索順位が上がることと、ニュースサイトへの掲載がほぼ半永久的ですので検索順位に対する効果も同じくらい長い目で期待できることです。
結果はなしでも、今後も利用していきたい対策です。

プレスリリースは、本来のプレスリリースという意味ではまだ行っていません。本来のという語弊があると思いますが、出版社やテレビ局などのメディアに対してリリースを行なうということです。
当初これに力を注ごうと考えていました。なぜなら、プレスリリースが成功すれば、売れる売れないという結果はどうであれ、話題作りという点ではある程度合格点が与えられるからです。それに、自分の経験が少ない分野ですのでとにかくやってみたいという気持ちも多分にありました。
いずれにせよ、地方から全国向けのビジネスを考えた場合、メディア対策がどうしても弱くなりがちです。この辺の経験は、今後の力になりそうだなと思ったわけですが、今回、残念ながら製造まで時間がかかってしまい、恐らく出版系メディアに対しては手遅れとなってしまったように思います。(それでもやってみますがね。)

もうひとつはfacebookページの広告出稿です。「いいね」の数だけを目標にするなら、これは欠かせません。facebookへの広告出稿ははじめてで少し不安がありましたが、低コストではじめられ、ターゲットもしぼれるということで、商品やサービスによってはかなり有効に機能しそうな気がします。
Facebookページを告知するための人脈ネットワークがない方は、まずはfacebook広告を出稿しないことには始まらない感がありますね。

話はそれますが、自分の悪い癖なんだか、システム開発が突きつけられている現実を見据えているからか、地方で請負業務だけに頼ってしまうのはかなりのリスクだと考えています。(なので身の丈を超えたような、取り組みに常にあがいていると言うか…)
というのも、以前にも書いたとおり、インターネットの世界から難しいことがなくなってきています。以前は、インターネット上のプロトコルがプラットフォームであり、技術屋の出番があったのですが、facebookなどのSNSや、各種オープンソースプログラムがプラットフォームとなり、技術屋さんというよりは、それを熱心にやっている専門家が幅を効かせてくるようになりました。つまり、グッと敷居が低くなった感じですね。今なら、facebookを1ヶ月ほど熱心にやれば、専門家として中小企業を相手に商売を始めることが可能だと思います。

ですが、昔も今も変わっていないことがあります。
クライアントのテーマはいつも一貫しています。インターネットを活用してビジネスをする。多くの場合はモノを売ることがテーマなのです。
このとき、ホームページを作れば儲けますよと言っていた人は、ブログを書けば良いと言い、Twitterでつぶやくことを薦め、今はfacebookページを持てと言っていることでしょう。
その中には時流に乗って成功した人もいるかも知れませんが、大多数の人はこれらの手段に中に潜む本質的なことに気が付かないまま、ポシャっていると思います。少なくとも、投資に対してリターンが見合っていないはず…

本質的なことは何かといえば、これまでの文脈からすると、マーケティングとか購買心理とかになりそうな雰囲気ですね。実際にそんなことを書こうと思いつつ、ふと気がついた。
それも手段だ。それよりももっと根源的に沸々としたものが必要だ。そして、自分にそれが欠けていたとすると、今までのことがずいぶんと納得がいく。

どことなく、他人行儀な文章をよんでいて気がついた。自分に足りなかったもの。
情熱。揺らぎないもの。意図せず周りを巻き込むもの。覚悟といってもいいかもしれない。

なんという脈絡のなさ!

仕方がない、今ふと気がついたのだから。気がつくのが遅いくらいだが、気が付かないよりはずっとマシだ。今のタイミングで気がついたことに感謝しよう。

ブログを書いていると、文章を書くことによって心の内までもが晒されてくる、ということに気が付きます。決して直接的な表現がなくても、心の中が現れてくる。
冷静に自分を見る目も必要だがそのウェイトが高すぎるのは起業時においては致命的。
自分の文章を読んで気がつくのはご愛嬌だが、これもまたお勉強です。

もう少し、ベタベタ、ネチネチした心が現れるような文章表現になった時が、ようやくひとつ成長した時なのかもしれません。
(ということで、自分でも「いいね!」してみました ^^; 41人です。ウッシッシッ)

2011年10月25日火曜日

第一関門に苦悶中


開発中のデスクミトンのプレスリリースを行いました。

ネット上のプレスリリースサービスを利用したものです。始めて知った頃は数千円のレベルでしたが、今は数万円のサービスになっていますね。そのかわり、いろいろなネットメディアに掲載されることがほぼ約束されているようです。
ですので手っ取り早いSEOとしてはかなり有効な部類と思います。もちろんリリース内容によっては新聞に取り上げられたりすることがあり(実際にお客さまのリリースを手伝ったときは、地方経済誌1面トップという期待以上の取り上げられ方をしました)、うまくいけば数万はすぐに取り戻すことができるサービスです。

そんな、プレスリリースサービスを利用して、デスクミトンの発売予告のリリースを行いました。まだ、工場での試作品しか手元にないレベルですので、メディア関係者や取り扱いを希望される店舗の方向けに無料試供品を提供するという内容です。

リリースをして12時間ほど経過しましたが、問い合わせは1件、facebookの「いいね」はゼロ件です。

この程度でへこたれてはいけないのですが、facebookのいいねゼロ件は少し凹みますね。
(facebookですから、知り合いを核に広げていく方法が正攻法でしょうが、今回は敢えてそれをしませんでした。プレスリリースでどこまでやれるのかを測定する意図があったのですが、ちょっと雲行きが怪しそうです…)

早めに第2段のリリースをしないといけませんね。今度はどのようなリリースにするべきか?苦悶中です。

2011年10月24日月曜日

マチおこしという難題とグルとの出会い


地元に残る人


高齢化が進み人口が減っている地方の町に、賑わいを取り戻していくことはとても困難なことだと思います。私が言うまでもなく、多くの人達が苦労と失敗を重ね、ノウハウを築きあげてきているのではないかと思います。

いきなり話が変わりますが、高校を卒業して暫く(随分?)経つと、同窓会の幹事当番が回ってきます…よね?
私の母校である福岡県立東筑高校の来年の同窓会は、我々82期の当番となっています。
今年の東筑高校の同窓会は、1年先輩のご尽力により盛大に開催されました。6月のことです。

その頃からでしょうか、長年散り散りになっていた同期生たちの連絡が急に活発になってきて、変な話、高校時代にひと言も話をしていない人たちと昔話で盛り上がったりすることになってきました。
そう、同窓会の幹事を乗り切るためにはまず人集めということで、どんどん連絡が活発になってきたのです。

実は、そのちょっと前から疑問に思っていたことがあります。
卒業後、四半世紀を過ぎて、地元に残っている人がどのくらいいるのだろうか?ということです。曲がりなりにも地元の進学校です。高校卒業と同時に1度はバラバラになってしまいます。その後、八幡に戻ってこれる人が何人いるのだろうか?ということです。

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余談ですが、これは、自分の家族に対しても同じ思いがあります。
子供たちが、大学進学とともに地元に戻ってこれないのであれば、いっそ今のうちに家族ごと引っ越してしまうのも手なのではないかと…
とはいっても、これは地域や親戚との結びつきを考えていない極論ですし、子供たちの興味の分野によっては何処に住んでいてもバラバラになるリスクはあるので、とても実行には移せませんが…
しかし、若者が大都市で武者修行し、地元に戻って暮らしていくことが出来れば(つまりそれだけの都市の規模があれば)、それはとてもハッピーな都市だと思います。
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同窓会のお世話をする以上、やはり地元にいるメンバーが機敏に動かないと乗り切れないでしょう。一体どれだけ地元に残っているのだろうという興味があったのです。
そうこうしているうちに、自分が同期会の集まりに顔を出し始めた頃には、中心となり献身的に動いているメンバーが出揃っていました。職業は、教師、サラリーマン、自営業という感じでしょうか。やはり、地元に残ることができる最大の就職先は役所や学校教員などでしょうね。
自営業者は、資格を必要とする自営業です。これも、ありなのかもしれません。

資格を必要としない分野で、地元で起業している方が二人いました。

自分はこの出会いを求めていたのかもしれません。自分の場合だけかもしれませんが、外からの刺激がないと迷走してしまいそうな気になるのです。
黙っていれば仕事が回るというような甘い立場ではないのに、どちらかというと黙って仕事をしていたのです。こんな世の中ですから、ともすると迷走してしまいかねない訳です。必然的に同じような立場で頑張っている人から何かを学びたいという気持ちがあったのだと思います。

ふたりともマチおこしをしたいという点では共通していて、多大な刺激を受けているのは同じなのですが、今日はそのうち一人にスポットを当てたいと思います。

地元に戻る人


地元に残っている人は、前に書いたように公務員などの職業の方が多いのですが、彼は地元に戻ってきた人です。戻ってきた詳しい経緯はまでは知りませんが、もともと大手コンテンツ企業に務めていて、話をする限り
・会議等で仕事を前に進める力
・人付き合いを通して仕事を前に進める力
のいずれも高いレベルで持っていそうです。
また、
・仕事の意味づけ
に長けているとでもいいましょうか、全体があっての部分であることの意味づけや、時系列的なロードマップ上の何処に位置するものかなどを考え、伝えることができる優秀なプランナーでもあり、とても企業が放っておくタイプの人には思えませんでした。

その彼が地元に戻ってきてやろうとしていることが、黒崎のマチおこしなのです。

これまた難題を!

正直な最初の印象です。
このことを始めて知ったのは新聞を通してでした。今までの「町おこし」的な活動しか知らない自分は、町おこしに企業というリスクのある立場で取り組む彼の姿勢は無謀な挑戦に見受けられたのです。

今となっては定期的に顔を合わせるようになっていますが、(高校時代を含め)彼とはじめて話をする機会を得たのは、新聞記事で彼の動きを知った少し後のことでした。

頭の中を垣間見る


彼と会い、話をしてみてびっくりしました。

・地元に戻って2年ほどで、市内で頑張っているキーマンを全て知っているのではないかという人脈を築いている。
・彼が思う事業をやるうえで、どうしても口説かなければいけない人を1年がかりで説得し、結果として協力を得ている。

というような、「人」を巡る動きもさることながら、

・彼がやろうとしている事業とマチづくりを紐付ける周辺事業の企画力とそのための動き

も活発に行っているようでした。

例えば「黒崎まちなか大学」というものがあります。
これは、おそらく彼のマチおこしの企画が実現したのではないかと思います。
この「黒崎まちなか大学」、ホームページでは全容を読み取りにくいですが、売り手と買い手という従来の垣根を超えて、コミュニケーションや人と人のつながりを作ってそれを商店街の活性化につなげようという、とてもいい企画だと思います。

いろいろな質問を彼にぶつけてみましたが、どんな具体的な質問にも、またどんな抽象的な質問にも即座に答えられるだけの準備が整っているように見受けられました。
恐らく「黒崎まちなか大学」も大きなロードマップの一部にすぎないのだと思います。

世の中には、いろいろな人がいるものだなと同期ながら尊敬したことを覚えています。

翻って自分を省みる


翻って自分を省みた時、
・やろうとしていることに対する準備ができているかどうか、
・毎日の動きが目標に向かっているか、
など、強烈に反省しました。

成功する人には色々なタイプの人がいるとは思いますが、すくなくとも何度も成功する人の頭の中では、成功までのストーリーが具体的に描けているんじゃないかと思います。
もちろん成功のために誰しも努力をすると思いますが「ここまでやったから大丈夫だ」と安易に考えてしまいがちなのではないかと思います。
「ここまでやったから大丈夫だ」と言えるか言えないかの判断は、全体的な構想力をもって企画し、情報を収集しストーリーを描いたものだけにしかわからないのではないかと思いました。

実は、彼以外にもWeb系のグルとも言える人との出会いがありました。よく考えてみると(一人は高校同期というきっかけがあったとはいえ)、きっかけはfacebookです。最近はmixiが敬遠されてfacebook一辺倒になってきていますが、人と人のつながりが求められている今の時代とfacebookがうまくマッチしたのではないかと思います。


明日、re.Treeのリリースを行います。
行き当たりばったりではダメだぞと言い聞かせながら、第一弾のリリースだからこれまででいいやという甘えも見え隠れしてきて、最終的には遅れることのリスクからリリースに踏み切りました。まずは、どのような反響があるのかを見極めたいと思います。






2011年10月20日木曜日

万能川柳月間賞


母ちゃん(妻)がやってくれました。
万能川柳初投句にして掲載されたばかりではなく、月間賞をとってしまいました。
http://mainichi.jp/enta/art/senryu/news/20111014ddm013070057000c.html

おっぱいを飲み飽きた児がギッと噛み

その立場に立ったことのない人にとって、この視点は持ちようがないですが、
視点の斬新さだけで万能川柳の月間賞をとったとは思えません。
なにせ、1万528通の中のトップ4なのですから。

ポイントは、赤ちゃんが「ギッと噛む」ことにありそうです。
天使のように形容される赤ちゃんがギッと噛むのです。

ぷよぷよしたお顔で、泣いたり、笑ったり。
周りをあたふたさせることがあると思えば、笑わせたり、ホンワカ気分にさせたり。

でも、何も知らない顔をして、実は操っているのは赤ちゃんじゃないかと...
無垢な顔して罪深いものです。

でも、緊張がほどけたのでしょうか?
うまく隠し通せたと思った素性が、おっぱいを飲み飽きたときにふと出てしまったようです。
ギッと噛むくらいですから、隠している素性はなかなかのモノかもしれません。

そんな、想像が駆り立てられことが、この句の良さなのでしょう。

ギッと噛んだ本人の赤ちゃん様は、只今1歳6ヶ月。
父ちゃんはしっかり門下に下り、下僕となっています。

2011年10月17日月曜日

失敗の記憶


自分に商才があるのかどうかと問われれば、自信を持ってハイとは言えません。まだ成功していませんから…。
また、あいつにそんなもの全然ないよ。人からはそう言われそうな営業力しか持ちあわせておりません…ハイ。(でも全国に自社のシステムを広めたいという気持ちは持ち続けています。)

特に数年前にWebプログラミングで食べていこうと決めてからは、外交的であるよりも技術志向でいこうと思い、半ば世捨人?のように仕事に没頭していました。(たしかにWebプログラミングは面白かった。)
インターネットを高度に活用してビジネスを展開するにはプログラムの力が必要でしたから、それなりに世の中から必要とされた仕事であり、営業力がなくてもやっていけるものでした。

技術志向と書きましたが、いわゆるプログラマーにとどまるつもりは毛頭ありません。
中小企業とはいえオーナー社長の息子として小さい時から会社という存在を意識して生まれ育ち、自分自身のキャリアもサラリーマン生活より経営者生活のほううんと長くなっています。
本質的には技術の先にあるビジネスに目を向けています。
請負業務で忙しくしている時も常になにかオリジナルのサービスを世に問いたいという気持ちをずっと持って来ました。
中には実際にそのつもりで自社開発してきたものもあります。

が、すべてが世の中に出ていません…

いろいろな理由があると思います。
我社に限らずシステム会社にありがちなのが、たまたま請け負って開発したものを汎用化し売り出すというパターン。これは効率的であるという利点がありますが、ビジネス的にはチャンスは掴めないと思って良いと思います。強力な営業力をもって拡販できるなら別ですが(そもそもそんな強力な営業力が必要である時点でビジネス的にどうかと思いますが…)、ほぼ失敗に終わると思います。
理由は簡単。お金を出してくれた最初のユーザーがいる時点で、もうすでに新しくないということです。開発が終わった頃には、競争にさらされていることでしょう。とくに、ここ北九州市で発生してくる案件をベースに、その後全国的にも展開できるものというのはごく少ないものだと思います。
ベースとなるものが自社で開発したシステムでなく、オープンソースを利用したり他社が開発したものを仕入れたりすることもあるでしょう。いずれも上記のパターンに属するものです。
オープンソースは数が多く埋もれて陽の目を見ていないものが多いですし、他社開発分を仕入る場合はたまたま魅力のあるものがあるかもしれません。いずれも成功の可能性がないわけではありませんが、可能性としてはグッと小さくなるのではないでしょうか。

また、世の中にでない2つめの理由として、マーケティングの問題があります。
多くのシステム開発会社にとって全国的にサービスを展開することは不慣れであると思います。
◯◯業務システムというものを高く売っていた時代は販売網やサポート体制が必要で、それなりに組織を築くことが必要でした。その後ソフトウェアの低価格化が進み、ASPやSAASなど提供方法の選択肢が増えてきて、中小企業にチャンスは広がり続けているのですが、世にどう広めていくのかという問題は常に立ちはだかっています。

我社の場合は、当初は1つめの理由により市場に相手をされないパターンでした。その後、オリジナルで開発をしないといけないと思い、実際に何度かトライしていますが、開発途中での追加要望に振り回されたり、世の中の流行りに振り回されたりで、途中で開発を断念してしまうことがほとんどでした。

今考えてみれば、インターネットやウェブでワクワクするテーマは、その時代において数が多いわけではなく、自ずと皆が考えることは同じようになっていたように思います。
それ、グループウェアだ。ブログだ。SNSだ、CGM、動画だってね。その都度、チャンスを感じ、振り回され、マーケティングの力不足を味わってきたように思います。

でも時代が変わってきているのだなと思えることに、ウェブのプラットフォーム化というものがあります。いわゆるアプリの開発ですね。
Facebookなど特定のプラットフォーム上で動くものから、スマートフォンなどの新しいデバイスで動くアプリなど、システムが動くプラットフォームはこれまでのブラウザから大きく変わってきているということです。

これにより、戦場が分散化され小企業にとってはありがたい状況になって来ました。
しかも、プラットフォーム提供側が流通網を用意してくれていますので、大企業と中小企業の差が埋まってしまいます。昨今のFreeブームと合わせて、我社のような自社で開発する力はあるけど、広める力はなかったというプログラム制作会社にとっていはチャンス到来といっていいのではないでしょうか。

実際に今開発を行っているものがあります。
イベント告知用スマートフォンアプリです。
AIRを用いて、イベントデータ入力用のデスクトップアプリと、iPhone、Android用アプリを開発し、サーバ側はBlazeDSを用いています。データストアはオブジェクトデータベースのdb4oを用いており、データ通信の過程でデータの変換を極力しなくて済むシステム基盤を目指しています。これにWebサービスのAxis2を交えたものを、今後の我社のシステム開発のパターンにしようかと考えています。
もちろんサーバはe-PORTでホスティングをし、エンタープライズレベルのシステムを、Freeを活用して世に広める戦略でいこうと考えています。

果たして結果はどう出るか…
とにかくやれるところまでやってみます。


2011年10月4日火曜日

ロボットにまつわる川柳

ロボットにヒトのすごさを教えられ

尊敬する水野タケシさんの句です。

苦労を重ねて作ったロボットなのに、人に近づこうとしているロボットなのに、なんとなくぎこちない動きのロボット。技術者の苦労を知れば知るほど、一体「人」って誰がどうやって作ったの....?

という思いは誰しもが持ったことがあると思うのですが、それをズバリと表現する水野タケシはスゴイと思うのです。

我が師、お鶴さんの句に、

ロボットにやさしい言葉だけ教え

という作品があります。
ロボットなのに人、もっといえば将来性と感受性がとても豊かな子と見立て、親の視点から愛を持って表現していると論評すれば、ロボットではありますが愛を詠うお鶴さんらしい句だと思います。

ロボットに言葉を教える人の気持ちはどんなものなのでしょう?

教えたことを忠実に守ってくれるロボットに、やさしい言葉が広まることを託しているのでしょうか。

仮に、人であればやさしい言葉だけを教えても何処かで悪い言葉を覚えてしまう。という嘆きが表現されているのかもしれません。

また、人の場合はやさしい言葉だけを覚えたとしてもそれでは生きていけないという現実を透かしてみると、ロボットを通してユートピアを夢見ているのかもしれません。

いろいろな事を思わせてくれる句です。

そして今日、お鶴さんのロボット句が万能川柳に掲載されました。

ロボットにしあわせになる手相描く

これはやられた。
手相を描くなんて相手が人じゃできないこと。
(つまり発想がわかないこと)

もっといえば手相を変えたり書いたりという発想は
たとえあったとしても自分の手相に対するもので、
他の誰かの手相を変えようなんて発想は全くない。

その全くないづくしのところにロボットを持ってきて共感を呼ぶストーリーを仕立てたこの句はとてもスゴイと思います。

2011年9月29日木曜日

商品の企画開発

夏休みの遊び疲れが出てきたのか長男が肺炎で入院してしまい、ドタバタの毎日を送っています。始めたばかりのブログがさっそく滞ってしまいました。

会社の方は今、商品開発の佳境を迎えています。
えっ、商品開発?
自分を知っている人ならば、何かのプログラム?と思うかもしれません。確かに自社企画のプログラム開発も行っているのですが、今回はちょっとびっくり、布製グッズなのです。専門外ですが、ワクワクしていて果敢にチャレンジしています。
(プログラム企画も後日紹介しますね。)

布製グッズって何?と思うことでしょう。簡単に説明すると、寒い時パソコン使用時に使う防寒用のミトンです。以上…ってことなのですが、それでもよくわかりませんよね。

冬にパソコンを操作していて手が冷えてしかたがないという経験をお持ちの方は多いと思います。気にならないのなら手袋を使えばいいし、パソコン用の指先が露出する(ちょっとアレな)手袋を使ってもいいでしょう。でも右手の場合はマウスの操作するためになかなか手袋を装着というわけにはいきません。とくにデザイナーの方やCADを操作する方などにとっては指先や手の平を含む手全体の感覚に頼った操作は絶対に必要なものですよね。手袋をつけようなんて考えたことがないかもしれません。OLさんにとってもマウスを操作する右手は防寒の鬼門。これまでなかなかいい方法がありませんでした。

そこで、パキッと閃光が走りアイデアが浮かんだOLさんがいました。縫製を専門に勉強した経験があったので、閃いたそのままを試作として作り会社に持って来ました。7月のある日のことです。
これが意外といけるのではないかということで、早々と社内プロジェクトに昇格させた次第なのです。

概ね、8月は特許を取るための動きをし、9月になって製造の手配を行っています。10月は本生産とマーケティングの動きになると思います。
(ミトンだけだと冬だけしか売れないので、他の商品の販売も同時に行おうと動いています。色々な動きが並行して走っていて、なかなか大変な時期でもあるわけです。)

自分としては、いかに売るかということに注力し、それをノウハウを広めていくことが出来れ理想的だなと考えています。成功すれば、先のブログで書いた実績を持ってコンサルティングを行うことにもつながります。でも、先のことばかり考えるのが自分の悪い癖なので、まずは目の前のものを売ること(売るためのマーケティング)に集中しようと思っています。

とりあえず、ブランドとロゴを決めました。


ブランド名は、re.Tree(リ・トゥリー)。自然に回帰するようなイメージを持っています。自然の中の人間であり、自然の中の商品。ナチュラル素材原理主義ではありませんが、自然との調和には常に意識を持っていたいという気持ちを込めました。
(商品のブランドにするにはどうかと思いますが、めったにない機会ですので、自己表現の場としてしまいました。)

全くゼロから商品の企画を行い、製造、販売と全てを行なうことなります。
売れるかどうかはわかりません。ポイントはどこまで知ってもらえるかだと思っています。売れる確率を上げるために色々なことにチャレンジしようと思っています。


2011年9月21日水曜日

なんだかむず痒いコンサルタントという響き。それならどうする?

今はなくなりましたが、数年前までは先物取引などの勧誘電話がよくかかっていました。
そんなもん儲かるのなら自分でやれば?という気がしたものです。
コンサルティングもそれに近いものがあると思います。もちろん、一括りにするのは難しいと思いますが…

めったに遭遇しないビッグイベント(=お金がかかること)には、コンサルティング業が成り立つと思います。コンサルタントに間に入ってもらうことで、安心できますし余計なお金を遣うことが少なくなる(と思う)。

人生のビッグイベントといえば不動産購入が思い浮かびます。不動産を売る時は複数の相手に打診をすればいいのでまだやり安いと思いますが、買う時が問題です。相手は百戦錬磨の不動産会社のプロの場合が多く、はじめての人が交渉で良い条件を引き出すのは至難の業だと思います。
そんな時に、買い手側に立つエージェントがいれば心強いもの。長らく不動産業界は、売り手や貸し手(不動産所有者)が強く不動産会社もそちらになびいてきたのだと思いますが、最近になって買い手や借り手の代理人を務める会社が増えてきているようです。良いことだと思います。ニーズはあると思いますし、実績を積み重ね信頼を築くことができるいいコンサルティング分野だと思います。(コンサルティングとは少し異なるかもしれませんが、慣れない人に対して価値のあるアドバイスをするという意味では同じでしょう。)

つまるところコンサルティングが期待されているところは、それによりお金を節約することができるか、儲けることができるか、なんだろうと思います。つまり、相手の利益を最大化できる人が優秀なコンサルタントだということ。
先義後利は商売の本質だと思いますし、利他主義は黄金律として宗教や成功法則で唱えられているものです。本来コンサルティングは魅力があり、実績を積むことで揺るぎない信頼を勝ち得ていくことができる、とてもやりがいがある業種なんだと思います。

ただ、コンサルタントを名乗りたいかどうかと問われれば、微妙なところですね。自分が気にし過ぎているだけかもしれませんが、コンサルタント=自らの売り込みに長けた人、のような図式ができてしまってあまり良いイメージがありません。もちろん自らの売り込みは必要な時代ですが、それが行き過ぎたイメージでしょうか。

#ここまで書いてきて気がついたのですが、コンサルティングをやりたいけれども名乗りたくない気持ちは、裏方に徹してきた自分(と会社)が自分アピールの時代にうろたえていることの表れなのかもしれません。

今、自分が感じているのは、コンサルタントを名乗るには自社で実績を挙げなければいけないということ。回りくどいようですが、成功法則のおすそ分けというノリなら、胡散臭さを感じずに純粋な利他の気持ちで積極的になれると思うのです。

先物取引の営業マンが「儲かって、儲かって仕方がありません。特別にあなたにも秘密を教えましょうか?」と電話してきたなら聞く耳を持ったかもしれません。相手の立場になってものを考えることができたら自ずとそうなるわけです。なので、まずは実績。自分が考えているコンサルティングの世界は、ネットを活用して、まっとうに売上を上げていくビジネスの世界のことなので、まずは自社で商品販売を行おうと考えに至ったのです。

今の時代、ネットで何かを始めるにしても片手間では済まないことは重々承知しています。しかも超後発参入。SEOについても小手先のことが通用しなくなってきました。SEOキッズと検索エンジンの戦いは検索エンジン側が勝利し、真のコンテンツの時代になってきているのだと思います。考えてみれば、まっとうな世の中に近づいているのだということ。まっとうな世の中ではまっとうな努力が必要とされますが、その覚悟をし、実践をし、後になってこの道を通るのが一番良かったねと言えるような経験を、他に広めることが出来ればと思っています。

なんだかつまらない文章になってしまいましたが。このブログが人の目に触れるのはずっと後のことにあると思いますので、たらたらと思ったところを綴ってみました。


2011年9月20日火曜日

ブログを始めます

津上正晃のブログをはじめます。
まずは自己紹介から…
福岡県北九州市の八幡(新日鉄八幡がある地)で、Webシステム開発会社を営んでいます。
会社をやっているといっても細々としたもので、生来の控えめな性格(?)からか、地元の限られた需要を奪い合うような商売スタイルに興味がわかず、紹介で広がってきたお客様を相手に地元密着で10年以上仕事を続けています。

仕事の内容には二面性があって、技術志向の技術的な開発を得意にするとともに、顧客のビジネスをサポートするサイト制作(でも技術は必要ない)を得意としてきました。
どちらも好きな分野なのです。

つまり、
(1)Webの可能性を広げる開発
(2)客先のビジネスを拡大するサイト制作
ですね。

これはこれでうまくいっていました。
最近はどうかといえば、(1)はここ北九州では随分と少なくなってきたように思います。
一昔前は、Yahooや楽天を目指す!といえばちょっと大げさですが、Yahoo、楽天でないにしても特定分野のトップを目指すといったプロジェクトが少なからずあったように思うのです。自分も九州トップを目指す就職サイトに携わることができ、楽しくそして厳しい経験をさせてもらいました。
しかしながら、今Facebookを目指すという話は耳にしません。逆に、Facebookをどう活かすかという話ばかりです。プラットフォームを取れば勝ちというビジネスモデルをAppleが証明してから、プラットフォームサイトのプラットフォーム機能は他の追随を許さないためか高度になってきているように思います。APIを提供するのがあたりまえですし、専用アプリ市場も出来上がっています。プラットフォームが既に築かれた分野では、そのプラットフォームを活かす方に皆さん興味が向いてしまうようです。

では、(2)の分野はどうでしょう。ここで、単にホームページ制作と書かずに「客先のビジネスを拡大するサイト制作」と書いた理由を説明しておきます。
仕事の話のきっかけはあくまでも「ホームページ制作」です。しかし、自分は「ビジネスを拡大する」提案をするように心がけています。単価が下がったとはいえお金をかかけてサイトをつくろうという企業は投資する以上の見返りを期待しているものです。その期待に見合う企画を考え、提案するのはあたりまえと思ってやって来ました。
それなら、コンサルティングを看板として掲げれば良いのですが、コンサルティングの持つ響きは誰しもが憧れる高度なサービス業のようなイメージがある反面、胡散臭い人たちがよく使う肩書きでもあります。実際ウェブの世界でもその傾向はあるように思いますので、敢えてコンサルティングという言葉は使って来ませんでした。
ですので、きっかけは「ホームページ制作」からなのです。これは商売としては魅力が薄い分野になってきているのは、ウェブ業界に携わる人なら誰しもが感じていることだと思います。

ということで、会社としての転換期であることを感じているわけなのです。

といっても、まるっきり新しい分野に挑戦というわけではなく(傍から見るとそう思えることをやろうとしていますが…)、あくまでも、(1)の技術のエッセンス、(2)のマーケティング・コンサルティングのエッセンスを生かしたビジネスを角度を変えて取り組もうと思っているわけです。

そんなこんなで情報を発信の手段を持たないといけないなぁというのが、あらためてブログをやろうかと思った経緯です。

ブログは、MovableType ver2の頃だったかと思いますが、知人から紹介されてずっと身近なものとして、提案をし、自分でもかじってきましたが、今回は署名ブログとして、新たに情報発信をしようと思っています。

ソーシャルネット花ざかりの今、あえてブログしかもBloggerというのが外しすぎているのではないかという自覚はあるのですが、文章に起こすことの力を信じ少しまじめに取り組んでみたいと思っています。