2011年10月24日月曜日

マチおこしという難題とグルとの出会い


地元に残る人


高齢化が進み人口が減っている地方の町に、賑わいを取り戻していくことはとても困難なことだと思います。私が言うまでもなく、多くの人達が苦労と失敗を重ね、ノウハウを築きあげてきているのではないかと思います。

いきなり話が変わりますが、高校を卒業して暫く(随分?)経つと、同窓会の幹事当番が回ってきます…よね?
私の母校である福岡県立東筑高校の来年の同窓会は、我々82期の当番となっています。
今年の東筑高校の同窓会は、1年先輩のご尽力により盛大に開催されました。6月のことです。

その頃からでしょうか、長年散り散りになっていた同期生たちの連絡が急に活発になってきて、変な話、高校時代にひと言も話をしていない人たちと昔話で盛り上がったりすることになってきました。
そう、同窓会の幹事を乗り切るためにはまず人集めということで、どんどん連絡が活発になってきたのです。

実は、そのちょっと前から疑問に思っていたことがあります。
卒業後、四半世紀を過ぎて、地元に残っている人がどのくらいいるのだろうか?ということです。曲がりなりにも地元の進学校です。高校卒業と同時に1度はバラバラになってしまいます。その後、八幡に戻ってこれる人が何人いるのだろうか?ということです。

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余談ですが、これは、自分の家族に対しても同じ思いがあります。
子供たちが、大学進学とともに地元に戻ってこれないのであれば、いっそ今のうちに家族ごと引っ越してしまうのも手なのではないかと…
とはいっても、これは地域や親戚との結びつきを考えていない極論ですし、子供たちの興味の分野によっては何処に住んでいてもバラバラになるリスクはあるので、とても実行には移せませんが…
しかし、若者が大都市で武者修行し、地元に戻って暮らしていくことが出来れば(つまりそれだけの都市の規模があれば)、それはとてもハッピーな都市だと思います。
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同窓会のお世話をする以上、やはり地元にいるメンバーが機敏に動かないと乗り切れないでしょう。一体どれだけ地元に残っているのだろうという興味があったのです。
そうこうしているうちに、自分が同期会の集まりに顔を出し始めた頃には、中心となり献身的に動いているメンバーが出揃っていました。職業は、教師、サラリーマン、自営業という感じでしょうか。やはり、地元に残ることができる最大の就職先は役所や学校教員などでしょうね。
自営業者は、資格を必要とする自営業です。これも、ありなのかもしれません。

資格を必要としない分野で、地元で起業している方が二人いました。

自分はこの出会いを求めていたのかもしれません。自分の場合だけかもしれませんが、外からの刺激がないと迷走してしまいそうな気になるのです。
黙っていれば仕事が回るというような甘い立場ではないのに、どちらかというと黙って仕事をしていたのです。こんな世の中ですから、ともすると迷走してしまいかねない訳です。必然的に同じような立場で頑張っている人から何かを学びたいという気持ちがあったのだと思います。

ふたりともマチおこしをしたいという点では共通していて、多大な刺激を受けているのは同じなのですが、今日はそのうち一人にスポットを当てたいと思います。

地元に戻る人


地元に残っている人は、前に書いたように公務員などの職業の方が多いのですが、彼は地元に戻ってきた人です。戻ってきた詳しい経緯はまでは知りませんが、もともと大手コンテンツ企業に務めていて、話をする限り
・会議等で仕事を前に進める力
・人付き合いを通して仕事を前に進める力
のいずれも高いレベルで持っていそうです。
また、
・仕事の意味づけ
に長けているとでもいいましょうか、全体があっての部分であることの意味づけや、時系列的なロードマップ上の何処に位置するものかなどを考え、伝えることができる優秀なプランナーでもあり、とても企業が放っておくタイプの人には思えませんでした。

その彼が地元に戻ってきてやろうとしていることが、黒崎のマチおこしなのです。

これまた難題を!

正直な最初の印象です。
このことを始めて知ったのは新聞を通してでした。今までの「町おこし」的な活動しか知らない自分は、町おこしに企業というリスクのある立場で取り組む彼の姿勢は無謀な挑戦に見受けられたのです。

今となっては定期的に顔を合わせるようになっていますが、(高校時代を含め)彼とはじめて話をする機会を得たのは、新聞記事で彼の動きを知った少し後のことでした。

頭の中を垣間見る


彼と会い、話をしてみてびっくりしました。

・地元に戻って2年ほどで、市内で頑張っているキーマンを全て知っているのではないかという人脈を築いている。
・彼が思う事業をやるうえで、どうしても口説かなければいけない人を1年がかりで説得し、結果として協力を得ている。

というような、「人」を巡る動きもさることながら、

・彼がやろうとしている事業とマチづくりを紐付ける周辺事業の企画力とそのための動き

も活発に行っているようでした。

例えば「黒崎まちなか大学」というものがあります。
これは、おそらく彼のマチおこしの企画が実現したのではないかと思います。
この「黒崎まちなか大学」、ホームページでは全容を読み取りにくいですが、売り手と買い手という従来の垣根を超えて、コミュニケーションや人と人のつながりを作ってそれを商店街の活性化につなげようという、とてもいい企画だと思います。

いろいろな質問を彼にぶつけてみましたが、どんな具体的な質問にも、またどんな抽象的な質問にも即座に答えられるだけの準備が整っているように見受けられました。
恐らく「黒崎まちなか大学」も大きなロードマップの一部にすぎないのだと思います。

世の中には、いろいろな人がいるものだなと同期ながら尊敬したことを覚えています。

翻って自分を省みる


翻って自分を省みた時、
・やろうとしていることに対する準備ができているかどうか、
・毎日の動きが目標に向かっているか、
など、強烈に反省しました。

成功する人には色々なタイプの人がいるとは思いますが、すくなくとも何度も成功する人の頭の中では、成功までのストーリーが具体的に描けているんじゃないかと思います。
もちろん成功のために誰しも努力をすると思いますが「ここまでやったから大丈夫だ」と安易に考えてしまいがちなのではないかと思います。
「ここまでやったから大丈夫だ」と言えるか言えないかの判断は、全体的な構想力をもって企画し、情報を収集しストーリーを描いたものだけにしかわからないのではないかと思いました。

実は、彼以外にもWeb系のグルとも言える人との出会いがありました。よく考えてみると(一人は高校同期というきっかけがあったとはいえ)、きっかけはfacebookです。最近はmixiが敬遠されてfacebook一辺倒になってきていますが、人と人のつながりが求められている今の時代とfacebookがうまくマッチしたのではないかと思います。


明日、re.Treeのリリースを行います。
行き当たりばったりではダメだぞと言い聞かせながら、第一弾のリリースだからこれまででいいやという甘えも見え隠れしてきて、最終的には遅れることのリスクからリリースに踏み切りました。まずは、どのような反響があるのかを見極めたいと思います。






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