2011年10月25日火曜日

第一関門に苦悶中


開発中のデスクミトンのプレスリリースを行いました。

ネット上のプレスリリースサービスを利用したものです。始めて知った頃は数千円のレベルでしたが、今は数万円のサービスになっていますね。そのかわり、いろいろなネットメディアに掲載されることがほぼ約束されているようです。
ですので手っ取り早いSEOとしてはかなり有効な部類と思います。もちろんリリース内容によっては新聞に取り上げられたりすることがあり(実際にお客さまのリリースを手伝ったときは、地方経済誌1面トップという期待以上の取り上げられ方をしました)、うまくいけば数万はすぐに取り戻すことができるサービスです。

そんな、プレスリリースサービスを利用して、デスクミトンの発売予告のリリースを行いました。まだ、工場での試作品しか手元にないレベルですので、メディア関係者や取り扱いを希望される店舗の方向けに無料試供品を提供するという内容です。

リリースをして12時間ほど経過しましたが、問い合わせは1件、facebookの「いいね」はゼロ件です。

この程度でへこたれてはいけないのですが、facebookのいいねゼロ件は少し凹みますね。
(facebookですから、知り合いを核に広げていく方法が正攻法でしょうが、今回は敢えてそれをしませんでした。プレスリリースでどこまでやれるのかを測定する意図があったのですが、ちょっと雲行きが怪しそうです…)

早めに第2段のリリースをしないといけませんね。今度はどのようなリリースにするべきか?苦悶中です。

2011年10月24日月曜日

マチおこしという難題とグルとの出会い


地元に残る人


高齢化が進み人口が減っている地方の町に、賑わいを取り戻していくことはとても困難なことだと思います。私が言うまでもなく、多くの人達が苦労と失敗を重ね、ノウハウを築きあげてきているのではないかと思います。

いきなり話が変わりますが、高校を卒業して暫く(随分?)経つと、同窓会の幹事当番が回ってきます…よね?
私の母校である福岡県立東筑高校の来年の同窓会は、我々82期の当番となっています。
今年の東筑高校の同窓会は、1年先輩のご尽力により盛大に開催されました。6月のことです。

その頃からでしょうか、長年散り散りになっていた同期生たちの連絡が急に活発になってきて、変な話、高校時代にひと言も話をしていない人たちと昔話で盛り上がったりすることになってきました。
そう、同窓会の幹事を乗り切るためにはまず人集めということで、どんどん連絡が活発になってきたのです。

実は、そのちょっと前から疑問に思っていたことがあります。
卒業後、四半世紀を過ぎて、地元に残っている人がどのくらいいるのだろうか?ということです。曲がりなりにも地元の進学校です。高校卒業と同時に1度はバラバラになってしまいます。その後、八幡に戻ってこれる人が何人いるのだろうか?ということです。

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余談ですが、これは、自分の家族に対しても同じ思いがあります。
子供たちが、大学進学とともに地元に戻ってこれないのであれば、いっそ今のうちに家族ごと引っ越してしまうのも手なのではないかと…
とはいっても、これは地域や親戚との結びつきを考えていない極論ですし、子供たちの興味の分野によっては何処に住んでいてもバラバラになるリスクはあるので、とても実行には移せませんが…
しかし、若者が大都市で武者修行し、地元に戻って暮らしていくことが出来れば(つまりそれだけの都市の規模があれば)、それはとてもハッピーな都市だと思います。
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同窓会のお世話をする以上、やはり地元にいるメンバーが機敏に動かないと乗り切れないでしょう。一体どれだけ地元に残っているのだろうという興味があったのです。
そうこうしているうちに、自分が同期会の集まりに顔を出し始めた頃には、中心となり献身的に動いているメンバーが出揃っていました。職業は、教師、サラリーマン、自営業という感じでしょうか。やはり、地元に残ることができる最大の就職先は役所や学校教員などでしょうね。
自営業者は、資格を必要とする自営業です。これも、ありなのかもしれません。

資格を必要としない分野で、地元で起業している方が二人いました。

自分はこの出会いを求めていたのかもしれません。自分の場合だけかもしれませんが、外からの刺激がないと迷走してしまいそうな気になるのです。
黙っていれば仕事が回るというような甘い立場ではないのに、どちらかというと黙って仕事をしていたのです。こんな世の中ですから、ともすると迷走してしまいかねない訳です。必然的に同じような立場で頑張っている人から何かを学びたいという気持ちがあったのだと思います。

ふたりともマチおこしをしたいという点では共通していて、多大な刺激を受けているのは同じなのですが、今日はそのうち一人にスポットを当てたいと思います。

地元に戻る人


地元に残っている人は、前に書いたように公務員などの職業の方が多いのですが、彼は地元に戻ってきた人です。戻ってきた詳しい経緯はまでは知りませんが、もともと大手コンテンツ企業に務めていて、話をする限り
・会議等で仕事を前に進める力
・人付き合いを通して仕事を前に進める力
のいずれも高いレベルで持っていそうです。
また、
・仕事の意味づけ
に長けているとでもいいましょうか、全体があっての部分であることの意味づけや、時系列的なロードマップ上の何処に位置するものかなどを考え、伝えることができる優秀なプランナーでもあり、とても企業が放っておくタイプの人には思えませんでした。

その彼が地元に戻ってきてやろうとしていることが、黒崎のマチおこしなのです。

これまた難題を!

正直な最初の印象です。
このことを始めて知ったのは新聞を通してでした。今までの「町おこし」的な活動しか知らない自分は、町おこしに企業というリスクのある立場で取り組む彼の姿勢は無謀な挑戦に見受けられたのです。

今となっては定期的に顔を合わせるようになっていますが、(高校時代を含め)彼とはじめて話をする機会を得たのは、新聞記事で彼の動きを知った少し後のことでした。

頭の中を垣間見る


彼と会い、話をしてみてびっくりしました。

・地元に戻って2年ほどで、市内で頑張っているキーマンを全て知っているのではないかという人脈を築いている。
・彼が思う事業をやるうえで、どうしても口説かなければいけない人を1年がかりで説得し、結果として協力を得ている。

というような、「人」を巡る動きもさることながら、

・彼がやろうとしている事業とマチづくりを紐付ける周辺事業の企画力とそのための動き

も活発に行っているようでした。

例えば「黒崎まちなか大学」というものがあります。
これは、おそらく彼のマチおこしの企画が実現したのではないかと思います。
この「黒崎まちなか大学」、ホームページでは全容を読み取りにくいですが、売り手と買い手という従来の垣根を超えて、コミュニケーションや人と人のつながりを作ってそれを商店街の活性化につなげようという、とてもいい企画だと思います。

いろいろな質問を彼にぶつけてみましたが、どんな具体的な質問にも、またどんな抽象的な質問にも即座に答えられるだけの準備が整っているように見受けられました。
恐らく「黒崎まちなか大学」も大きなロードマップの一部にすぎないのだと思います。

世の中には、いろいろな人がいるものだなと同期ながら尊敬したことを覚えています。

翻って自分を省みる


翻って自分を省みた時、
・やろうとしていることに対する準備ができているかどうか、
・毎日の動きが目標に向かっているか、
など、強烈に反省しました。

成功する人には色々なタイプの人がいるとは思いますが、すくなくとも何度も成功する人の頭の中では、成功までのストーリーが具体的に描けているんじゃないかと思います。
もちろん成功のために誰しも努力をすると思いますが「ここまでやったから大丈夫だ」と安易に考えてしまいがちなのではないかと思います。
「ここまでやったから大丈夫だ」と言えるか言えないかの判断は、全体的な構想力をもって企画し、情報を収集しストーリーを描いたものだけにしかわからないのではないかと思いました。

実は、彼以外にもWeb系のグルとも言える人との出会いがありました。よく考えてみると(一人は高校同期というきっかけがあったとはいえ)、きっかけはfacebookです。最近はmixiが敬遠されてfacebook一辺倒になってきていますが、人と人のつながりが求められている今の時代とfacebookがうまくマッチしたのではないかと思います。


明日、re.Treeのリリースを行います。
行き当たりばったりではダメだぞと言い聞かせながら、第一弾のリリースだからこれまででいいやという甘えも見え隠れしてきて、最終的には遅れることのリスクからリリースに踏み切りました。まずは、どのような反響があるのかを見極めたいと思います。






2011年10月20日木曜日

万能川柳月間賞


母ちゃん(妻)がやってくれました。
万能川柳初投句にして掲載されたばかりではなく、月間賞をとってしまいました。
http://mainichi.jp/enta/art/senryu/news/20111014ddm013070057000c.html

おっぱいを飲み飽きた児がギッと噛み

その立場に立ったことのない人にとって、この視点は持ちようがないですが、
視点の斬新さだけで万能川柳の月間賞をとったとは思えません。
なにせ、1万528通の中のトップ4なのですから。

ポイントは、赤ちゃんが「ギッと噛む」ことにありそうです。
天使のように形容される赤ちゃんがギッと噛むのです。

ぷよぷよしたお顔で、泣いたり、笑ったり。
周りをあたふたさせることがあると思えば、笑わせたり、ホンワカ気分にさせたり。

でも、何も知らない顔をして、実は操っているのは赤ちゃんじゃないかと...
無垢な顔して罪深いものです。

でも、緊張がほどけたのでしょうか?
うまく隠し通せたと思った素性が、おっぱいを飲み飽きたときにふと出てしまったようです。
ギッと噛むくらいですから、隠している素性はなかなかのモノかもしれません。

そんな、想像が駆り立てられことが、この句の良さなのでしょう。

ギッと噛んだ本人の赤ちゃん様は、只今1歳6ヶ月。
父ちゃんはしっかり門下に下り、下僕となっています。

2011年10月17日月曜日

失敗の記憶


自分に商才があるのかどうかと問われれば、自信を持ってハイとは言えません。まだ成功していませんから…。
また、あいつにそんなもの全然ないよ。人からはそう言われそうな営業力しか持ちあわせておりません…ハイ。(でも全国に自社のシステムを広めたいという気持ちは持ち続けています。)

特に数年前にWebプログラミングで食べていこうと決めてからは、外交的であるよりも技術志向でいこうと思い、半ば世捨人?のように仕事に没頭していました。(たしかにWebプログラミングは面白かった。)
インターネットを高度に活用してビジネスを展開するにはプログラムの力が必要でしたから、それなりに世の中から必要とされた仕事であり、営業力がなくてもやっていけるものでした。

技術志向と書きましたが、いわゆるプログラマーにとどまるつもりは毛頭ありません。
中小企業とはいえオーナー社長の息子として小さい時から会社という存在を意識して生まれ育ち、自分自身のキャリアもサラリーマン生活より経営者生活のほううんと長くなっています。
本質的には技術の先にあるビジネスに目を向けています。
請負業務で忙しくしている時も常になにかオリジナルのサービスを世に問いたいという気持ちをずっと持って来ました。
中には実際にそのつもりで自社開発してきたものもあります。

が、すべてが世の中に出ていません…

いろいろな理由があると思います。
我社に限らずシステム会社にありがちなのが、たまたま請け負って開発したものを汎用化し売り出すというパターン。これは効率的であるという利点がありますが、ビジネス的にはチャンスは掴めないと思って良いと思います。強力な営業力をもって拡販できるなら別ですが(そもそもそんな強力な営業力が必要である時点でビジネス的にどうかと思いますが…)、ほぼ失敗に終わると思います。
理由は簡単。お金を出してくれた最初のユーザーがいる時点で、もうすでに新しくないということです。開発が終わった頃には、競争にさらされていることでしょう。とくに、ここ北九州市で発生してくる案件をベースに、その後全国的にも展開できるものというのはごく少ないものだと思います。
ベースとなるものが自社で開発したシステムでなく、オープンソースを利用したり他社が開発したものを仕入れたりすることもあるでしょう。いずれも上記のパターンに属するものです。
オープンソースは数が多く埋もれて陽の目を見ていないものが多いですし、他社開発分を仕入る場合はたまたま魅力のあるものがあるかもしれません。いずれも成功の可能性がないわけではありませんが、可能性としてはグッと小さくなるのではないでしょうか。

また、世の中にでない2つめの理由として、マーケティングの問題があります。
多くのシステム開発会社にとって全国的にサービスを展開することは不慣れであると思います。
◯◯業務システムというものを高く売っていた時代は販売網やサポート体制が必要で、それなりに組織を築くことが必要でした。その後ソフトウェアの低価格化が進み、ASPやSAASなど提供方法の選択肢が増えてきて、中小企業にチャンスは広がり続けているのですが、世にどう広めていくのかという問題は常に立ちはだかっています。

我社の場合は、当初は1つめの理由により市場に相手をされないパターンでした。その後、オリジナルで開発をしないといけないと思い、実際に何度かトライしていますが、開発途中での追加要望に振り回されたり、世の中の流行りに振り回されたりで、途中で開発を断念してしまうことがほとんどでした。

今考えてみれば、インターネットやウェブでワクワクするテーマは、その時代において数が多いわけではなく、自ずと皆が考えることは同じようになっていたように思います。
それ、グループウェアだ。ブログだ。SNSだ、CGM、動画だってね。その都度、チャンスを感じ、振り回され、マーケティングの力不足を味わってきたように思います。

でも時代が変わってきているのだなと思えることに、ウェブのプラットフォーム化というものがあります。いわゆるアプリの開発ですね。
Facebookなど特定のプラットフォーム上で動くものから、スマートフォンなどの新しいデバイスで動くアプリなど、システムが動くプラットフォームはこれまでのブラウザから大きく変わってきているということです。

これにより、戦場が分散化され小企業にとってはありがたい状況になって来ました。
しかも、プラットフォーム提供側が流通網を用意してくれていますので、大企業と中小企業の差が埋まってしまいます。昨今のFreeブームと合わせて、我社のような自社で開発する力はあるけど、広める力はなかったというプログラム制作会社にとっていはチャンス到来といっていいのではないでしょうか。

実際に今開発を行っているものがあります。
イベント告知用スマートフォンアプリです。
AIRを用いて、イベントデータ入力用のデスクトップアプリと、iPhone、Android用アプリを開発し、サーバ側はBlazeDSを用いています。データストアはオブジェクトデータベースのdb4oを用いており、データ通信の過程でデータの変換を極力しなくて済むシステム基盤を目指しています。これにWebサービスのAxis2を交えたものを、今後の我社のシステム開発のパターンにしようかと考えています。
もちろんサーバはe-PORTでホスティングをし、エンタープライズレベルのシステムを、Freeを活用して世に広める戦略でいこうと考えています。

果たして結果はどう出るか…
とにかくやれるところまでやってみます。


2011年10月4日火曜日

ロボットにまつわる川柳

ロボットにヒトのすごさを教えられ

尊敬する水野タケシさんの句です。

苦労を重ねて作ったロボットなのに、人に近づこうとしているロボットなのに、なんとなくぎこちない動きのロボット。技術者の苦労を知れば知るほど、一体「人」って誰がどうやって作ったの....?

という思いは誰しもが持ったことがあると思うのですが、それをズバリと表現する水野タケシはスゴイと思うのです。

我が師、お鶴さんの句に、

ロボットにやさしい言葉だけ教え

という作品があります。
ロボットなのに人、もっといえば将来性と感受性がとても豊かな子と見立て、親の視点から愛を持って表現していると論評すれば、ロボットではありますが愛を詠うお鶴さんらしい句だと思います。

ロボットに言葉を教える人の気持ちはどんなものなのでしょう?

教えたことを忠実に守ってくれるロボットに、やさしい言葉が広まることを託しているのでしょうか。

仮に、人であればやさしい言葉だけを教えても何処かで悪い言葉を覚えてしまう。という嘆きが表現されているのかもしれません。

また、人の場合はやさしい言葉だけを覚えたとしてもそれでは生きていけないという現実を透かしてみると、ロボットを通してユートピアを夢見ているのかもしれません。

いろいろな事を思わせてくれる句です。

そして今日、お鶴さんのロボット句が万能川柳に掲載されました。

ロボットにしあわせになる手相描く

これはやられた。
手相を描くなんて相手が人じゃできないこと。
(つまり発想がわかないこと)

もっといえば手相を変えたり書いたりという発想は
たとえあったとしても自分の手相に対するもので、
他の誰かの手相を変えようなんて発想は全くない。

その全くないづくしのところにロボットを持ってきて共感を呼ぶストーリーを仕立てたこの句はとてもスゴイと思います。